不登校の正しい親子関係を築く5つのポイント

不登校の親子関係
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不登校は親子関係が崩れると長期化する

親子関係が悪い不登校家族がたくさんいます。親子喧嘩を繰り返したり、子どもが家の中で暴れたり、お互いの意志疎通ができない場合もあります。親子関係が悪いと不登校は長期化します。親子関係が崩れると家の中の雰囲気も悪くなります。そして、子どもは自分の部屋に逃げ込みます。学校へ向かうことはなくなります。不登校を解決するための、正しい親子関係を築く5つのポイントについてお教えします。

不登校の子どもが自分から動いて、自発的に学校へ向かう事はほとんどありません。親の後押しが必要です。また、思春期の不登校にとっては、親に反発するのが当たり前です。だから、親が学校へ行こうと願っている逆の事をしようとしてしまいます。子どもを動かそうとすればするだけ、逆を向いてしまいます。

ひきこもり・昼夜逆転に発展する不登校

親子関係が悪い不登校に共通している問題があります。それは、昼夜逆転とひきこもりです。不登校の家庭では、多くが学校へはいけないけど、家の中では普通に過ごしています。しかし、親子関係が悪くなっていくと、生活リズムも乱れていきます。そして、だんだんと起床時間が遅れ、夜遅くまで起きるようになる。そして、昼夜逆転してしまいます。

そうなると、さらに親が怒ったりするようになります。完全に親子の関係で、子どもの方が親から離れてしまいます。逃げるようにして自分の部屋にひきこもるのです。中には、そこで精神不安定になり、心の病を発症する子もいます。最初のきっかけは親子の意志疎通の掛け違いです。そこから一気に引きこもりへ発展していく危険性があります。『ひきこもり型不登校』でも詳しく紹介しています。

親への感謝の心がない

不登校で学校へも行かないのに、ゲームばかりして、親の言うことも聞かない。ここまで親が世話をして、考えてあげているのに、自由勝手に家の中で、悠々自適に過ごしている子どもを見ていると「親への感謝の心がない」と感じてしまいます。

そこで、親が居ないと何も出来ないと感じさせようとします。厳しい態度で子どもに接するのですが、どれだけがんばっても学校へ行こうとしないので、親の方が諦めてしまうのです。

本音を親に話さない

「どうして学校へ行かないの?」と聞いても、明確な答えが返ってこない不登校の子がほとんどです。親にしたら、早く学校へ戻ってほしい。しかし、何も本音を話さないので、どうしたいのか、どうしたらいいのかが、わからないわけです。だから、子どもから動くのを待つしかなくなります。

待てど暮らせど、学校へ戻る様子がないのが不登校です。さらにイライラしてしまって、子どもに文句を言ってしまう。そこから、親子の断絶が始まってしまうケースがあります。

親に暴力をふるう

親子関係が崩れて、親子関係が逆転してしまうケースもあります。その場合、子どもが親に暴力を振るうようになることがあります。家庭内暴力です。特にお母さんに対して暴力を振るいます。優しいお母さんの中には、暴力を振るわれていることで、子どもがストレスを発散できるなら構わない、と間違った考え方をする人もいます。

子どもは、あくまでも心強い親を望んでいます。これは家庭内暴力を経験した不登校の子たちから、実際に聞いている話です。親を殴る、叩く事で余計に精神状態が不安定になると言います。

正しい親子関係を築く5つのポイント

不登校の子どもと親の関係を良くする方法があります。今回は、その5つのポイントについて話す事にします。この5つのポイントを意識して、実践していく事で学校復帰が可能になります。

ポイント1:不登校の心理を理解する

不登校の子どもの心理状態を理解する事が親子関係改善の第一歩です。子どもが親の気持ちを理解するには、経験が足りません。親としての経験した事がないからです。親は子どもを経験しています。だから、理解できるのは親自身です。

親が恐い

子どもは不登校の子に限らず、親を恐がっています。もし、親に見捨てられたら生きていけません。だから、本能的に、親を恐がるようにできています。親が恐がらせているわけではないです。真面目で良い子に育つほど、親の思いと違う不登校の自分に情けなくなるのです。そして、親の期待を裏切っている自分を見捨てられる恐怖心を持っています。

学校へ行かない罪悪感

真面目で心の優しい不登校の子は、学校へ行く事が当たり前、当然、義務だと分かっています。それなのに、学校へ行かない自分に対して、「罪」の意識を持っています。親に申し訳ない気持ちも当然ありますし、学校の先生に対しても、友達、クラスメイトに対しても、自分だけが休んでいることを責めています。不登校の子どもが持つ4つの不安については、『専門家が不登校を朝起こす方法』で解説しています。

不登校の理由が分からない

学校へ行こうとすると、体が拒否する、動かない。実は、不登校の子は自分が不登校になっている理由を分かっていません。理由が分からないから、どうしていいのかもわかりません。袋小路に入った状態です。なので、親に朝起こされても、学校へ行けない。親に説得されても、怒られても学校へは行けない。どうやって学校へ行けばいいのかが本当に分からないのです。この苦しさを分かってあげることです。

ポイント2:共感の会話法

親子関係を改善するには、親子が互いの気持ちに共感してあげることです。一方的に、親の方が子どもの気持ちを理解してあげるだけでは、改善はしません。このことは非常に重要です。親の一方的な愛情や共感は大事ですが、改善にはつながりません。子どもの方も親の気持ちを理解することが真の共感状態です。

そこで使うのは『共感の会話法』になります。テンプレートに従って、会話する事で、子どもの方が親の気持ちに共感してくれるようになります。

現在の親子関係の状況によって、効果が出てくる時間が違います。数分で変わる場合もあれば、数日かかる場合もあります。一度やるだけで、子どもの心には共感の気持ちが生まれます。しかし、それを親に言葉や態度で表現するまで、少しだけ時間がかかる子がいます。

ポイント3:共同作業法

共感の会話法に加えて、『共同作業法』を実践して下さい。これは、一緒に同じ作業をする方法です。共感の会話はあくまで言葉で伝える方法です。一緒の行動をすることで子どもに安心感を持たせてあげるのが、この方法になります。

やり方は、とても簡単です。一緒にゲームをするとか、一緒に料理を作るとか、一緒に本を読むとかすればいいです。子どもが日中ずっとやっていることを親が一緒にやる事で、子どもは親が自分の事を理解してくれたと感じるようになります。最初は少し強引な形になる場合もありますが、一緒にゲームなどをやっていくうちに心が打ち解けてきます。実際、この方法で口喧嘩ばかりで、暴力をふるっていた不登校の子が数日で、心の本音を話してくれるまで改善した例がたくさんあります。

ポイント4:成長の会話法

不登校の子は完璧主義で、ワガママな部分があります。そういう子どもには、親が上から一方的に意見を言って、動かそうとする事を拒絶する傾向があります。あくまでも、自分で考えて、自分で決めて行動させるようにするといいです。

そこで使うのが『成長の会話法』です。この会話法なら、子どもの意見を引き出す事ができます。自分から動こうとしてくれる会話法です。親としてアドバイスやアイデアを言うのですが、押しつけると逆に動かなくなります。

ポイント5:躾(しつけ)

子育てで大切なことは「躾(しつけ)」です。親子関係が悪いと親も感情的に対応してしまいます。不登校という状況に追い込まれることで、親の方も焦ってしまいます。今まで築き上げていた躾による正しい親子関係を親から壊してしまうことがあります。

躾をするには、親子の縦関係が条件です。それが不登校の子どもに愛情を与えようとして、子どもよりも下になろうとしてしまいます。すると、親子の縦関係が崩れて、躾もできなくなります。そのため、親に暴言を吐いたり、暴力をふるったり、家庭のルールが崩れていきます。不登校で学校を休んでいるのは仕方ないとして、それ以外は「ダメなものはダメ」だと教えることが躾です。躾をしないと、親子関係も崩壊します。しっかりと、躾を継続して親子の正常な関係を保ちましょう。

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