高校生の不登校

高校生の不登校
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高校生の不登校の解決法

高校で不登校になり、学校を退学して、引きこもりになっている子どもたちが増えています。高校の不登校生は、義務教育で無いので時間がありません。3カ月程度休むと、留年が決まってしまいます。そこから、学校を辞めると社会との関係が断絶して、抜け出せなくなります。不登校になる原因、きっかけ、対処法、朝の起こし方、声掛けの方法、解決法をお話します。

高校生の不登校は、短期間で解決をしなければいけません。高校の不登校生経験者が大学進学後に不登校になる場合が増加しています。高校生の間に、しっかりと不登校の原因を取り除いておく必要があります。解決していきましょう。

不登校の原因を理解しよう!

不登校の子たちには、共通する原因があります。私たち不登校教育研究所が発見しました。詳しくは、『学校の先生達も納得した「不登校の真の原因」』でも解説していますので、こちらも参考にしてみて下さい。ここでは、中学生の不登校の子に多い原因やきっかけをいくつかご紹介します。

高校生の不登校の原因

高校の不登校生は高校1年生が一番多いです。2年生、3年生と徐々に数は少なくなります。不登校の学年別データをご覧ください。一番下の列が、その学年で初めて不登校になった子の数です。不登校の原因を考える時、私たちは、どうしてもその子ばかりに目が行きがちです。不登校の全体を見ることをしません。下記のような統計データを分析する事で、不登校の原因を見つける事ができるようになります。

不登校数

(引用:文部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(H26)より作成)

高校1年生が一番多いので、「中学校から高校へ進学して戸惑いがあるから、不登校になったのではないか?」と考える方もいるかもしれません。しかし、そうではありません。中学2年生をピークにして、減少傾向にあります。

ただし、高校の不登校生の場合、通信制高校に在籍している子はカウントされていません。通信制高校の場合、出席日数が関係ないので、純粋に高校生の不登校数は分からないと言われています。高校進学すれば、中学生の不登校は解決しない場合が多いので、注意が必要です。

思春期と不登校の密接な関係

不登校の発生は、思春期と密接に関わっていることがわかっています。中学2年生が最も思春期を迎える子が多いです。高校生になってから、思春期がやってくる子も多いです。成長とともに、周りの環境と合わなくなり、学校へ行きづらくなります。特に、不登校になる子は真面目で良い子です。真面目な子ほど、周りに合わせようとします。思春期で自分らしさが出てくる時に、自分らしさを表現せず、周りに合わせます。

それがストレスとなって、頭痛や腹痛を引き起こして不登校になっているのです。

主な不登校のきっかけ

不登校になるきっかけは、様々あります。体調不良や人間関係、トラブル、勉強ができない、ゲームに依存しているなどです。

①腹痛・頭痛・下痢・吐き気
②起立性調節障害・朝起きられない
③人間関係(友達・先生)との問題
④部活動のトラブル
⑤勉強の遅れ
⑥精神的な疲れ
⑦ゲーム依存
⑧原因不明

不登校の初期対応

子どもが不登校になった時、どの保護者も子どもを叱り、無理にでも学校へ行かせようとします。これは仕方のない事です。まさか、自分の子どもが不登校になるとは思っていません。怠けているだけだと感じるので、そういう初期対応をするのは誰も責められません。

「少し休ませてあげる。」

これは、保護者の方は周りの先生やカウンセラーなどから言われると思います。私たちも最初は少しだけ休ませてあげるべきだと思っています。しかし、期限があります。最初の1週間だけです。不登校の子ども達に聞くと、親から「休んでも良いよ。」と言われて、少し安心したと言います。

でも、1週間を過ぎたあたりから、休んだ事によるストレスで精神状態が厳しくなる子がたくさんいます。ですから、休ませるのは1週間で、それ以上、休ませる状態を続けると戻るタイミングを子どもは無くしてしまいます。

不登校を学校へ戻す5つのタイミング

不登校の子どもを学校へ戻すには、いくつかタイミングがあります。このタイミングをしっかりと意識して下さい、そのタイミングに合わせて、学校の先生と相談してみてください。

①始業式・新学期

不登校の子は、新しい学期になる前は、気持ちが高ぶっています。長い休みを挟むので、行けるような気持になります。ただし、休み中の宿題を終えていないと、それを理由にして行けないので注意してください。新学期が始まる前に、休みの間、学校へ通う練習をすると良いでしょう。

②新学年

新しい学年を迎える時は、クラスも変わって、担任の先生も新しくなります。新しい環境になるので、前向きになります。新クラスでは仲の良い友達、話の分かる先生と一緒のクラスにしてもらう必要があります。事前に学校と相談しましょう。

③修学旅行・遠足

不登校の子で修学旅行には参加できる子がたくさんいます。学校の合わせる雰囲気がなく、少し自由に行動できる環境があるからです。この修学旅行のグループ分けをしっかりしてあげることで、修学旅行後に学校へ戻れるようになる場合があります。

④文化祭

年に1回ある文化祭は、準備機関が1ヵ月程度あります。ここで、何かの発表やグループの役割分担を決めてあげます。クラスには戻れないけれども、文化祭の出し物なら参加できる子も多いです。2学期になった時には、学校の先生と文化祭について話し合って、情報交換をして下さい。子どもの得意なことなどを伝えておくと、スムーズに文化祭に参加できるようになります。

⑤体育祭

運動が得意な子にとっては、体育祭で自信を持てるようになります。出場する種目のやり取りなどは、一方的に学校側から情報が流れてくるのではなく、担任の先生とコミュニケーションを取るとうまくいきますよ。

高校の不登校生の問題点とは?

高校で不登校になると、中学生とは違う問題が起きます。1つは、出席日数が存在する事です。もう1つは、高校の種類がいくつかあることです。この2つの大きな問題をクリアする必要があります。高校の不登校の子は、時間がほとんどないため、迅速な決断と行動が必要になります。迷われている方は、なるべく早く専門機関への相談をお勧めします。

留年・退学・休学・転校の選択

高校の不登校生は1年間で約3カ月程度休むと、出席日数が規定日数に足りなくなります。そうすると、進級できないので、「留年」が決まってしまいます。不登校の保護者の中には、留年間際になれば、子どもが動き出すかもしれないと、逆に待つ人が居ます。しかし、多くの子ども達は動かず留年が決まってしまいます。

留年が決まると、「退学」か「休学」を選択する事になります。「休学」は来年度、1つ下の学年の子ども達と同じ学年をやり直す事になります。これは、不登校の子にはとても難しいです。「退学」を選択すると、全日制高校の生徒の場合、受験して全日制高校で来年度の4月に高校1年生からやり直すか、通信制高校へ入学するか、昼間定時制高校に入学するかを迫られます。現在、多くの子たちは通信制高校へ入学して、高校卒業資格を取ることが多いようです。

一方、留年が決まる前に全日制高校へ「転校」する方法もあります。将来の事を考えて、全日制高校にこだわる場合は、留年が決まる前に「転校」しておかなければいけません。留年決定後の全日制高校への転校はできません。

高校生の不登校の解決法

高校生の不登校の解決にとって、一番難しいのは、思春期の感情の変化と留年が決まるまでの短い時間です。

不登校を解決する為には、原因を知ることがとても大切です。しかし、原因を知っても子どもが動かなければ、学校へ戻ることはありません。その為には、子どもの心理状態を理解して、子どもの心に合わせた接し方が必要になります。親子の関係が良好になった時に、登校刺激をしていきます。

ステップ1:不登校の原因を知る
不登校の原因については、『学校の先生達も納得した「不登校の真の原因」』や『不登校小冊子』を読む事で学んで下さい。詳しい発生過程から、心理的な原因がわかってきます。

ステップ2:不登校の心のケアする
不登校の子どもの心理的な状態については『不登校の7つの心理とは?』で詳しく解説しています。そして、『共感の会話法』を利用する事で、子どもの気持ちに寄り添ってあげることができます。そうすれば、親子関係は良好になり、学校へ戻る状態がつくられるのです。

ステップ3:登校刺激
家の中では学校へ行けないだけで、普通の精神状態まで子どもが落ち着いたら、次は登校刺激です。多くの場合、最初から教室へ戻る事が難しいです。別室登校・保健室登校からスタートするといいです。『不登校を保健室登校から教室復帰させる3ステップ』で、具体的な対策をお教えしています。

この3つのステップに沿って、対応していくと子どもとの信頼関係をしっかりと保ちながら学校へ戻る道を作ってあげられます。ぜひやってみてください。

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