依存型不登校

依存型不登校
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親に依存する不登校

不登校になって、急に親に依存する子どもがいます。中学生や高校生の不登校でも母子依存、幼児返り・幼児退行のような状態になっている子も多いです。親の体にベタベタひっついて、離れない。登校刺激をすることができない様子の子もいます。この依存状態が不登校克服を妨げています。すぐに子どもの親への依存を解決して、学校へ戻す方法について話していきたいと思います。

依存型不登校になる家庭には特徴があります。依存状態を作っているのは子どもだけでなく、親にも要因があります。正しい親子関係を作っていくと、依存状態がなくなり協力しあえる関係に改善していきます。

依存・甘えてしまう原因

子どもは親に甘えるのものです。しかし、それも小学生の低学年までです。末っ子などで、中学生になるまで甘える子もいます。しかし、中学生や高校生の思春期・反抗期の時期にある子が親に甘え始めるのは、成長過程を逆行しています。

甘えてしまう原因は、過度なストレス状況にあることが最大の要因です。不登校になった事で子どもには異常なストレスがかかります。でも、依存状態にまでなるのは、もう1つの要因があります。

それは、親も依存状態に入る事です。これはあまり知られていない事ですが、私たちが不登校の家族を調査・分析してわかったことです。子どもにだけ注目していたのですが、親の方にも原因があるとわかったのです。

「いや、私は子どもには依存していません。子どもが私にひっついてくるのです。」

と、言われるのは不思議な事ではありません。あくまでも、バランスの話です。親が依存していると言っても、子どものように甘えているわけではないです。子どもが甘える土壌を作っている、受入れ体制を作っているのです。無意識にです。

私たちの分析では、どちらかと言えば、親自身も小さい頃から依存型、甘える傾向があったようです。これはあなた自身も分かるはずです。あるいは、不登校になってから厳しくしないで、優しく、自由に子どもにさせている場合も当てはまります。どちらかだと思います。

母子依存に発展

依存状態が進行していくと、母子依存状態になります。先程も話したように、依存は子どもが親に依存するだけでなく、親も依存しているのです。親の方も不安、心配になり、自分の分身である子どもと一体化しようとします。すると、母子依存が起きます。

私たちが見た中では、高校生の男の子がお母さんと手を繋いで歩いている母子依存が一番年齢が高いと思います。親の方も受け入れてしまっています。女の子でも同じようにお母さんに依存する子がいます。お父さんに依存する子もいます。男の子で父親に依存するのは聞いたことがありません。

この状態になると抜け出すタイミングがなくなってしまいます。依存が強くなりすぎて、副作用も出てきます。親以外にも依存できる人間を作ろうとする傾向も出てくるのです。人間関係もきちんと作れない状態になり、だんだんと精神が蝕まれていくのです。結果的に、精神病にまでなり、薬に依存してしまう事になる子もいます。

幼児退行・幼児返り(帰り)

依存状態が激しい子には「幼児退行」「幼児返り」に症状が出てきます。テレビなどの催眠術で心が子どもに戻ってしまうような様子を見た事があると思います。ダダをこねたり、赤ちゃんや小さい子どものような振る舞いをやり始めます。

自分の存在価値が不登校になったことで急激に低下します。すると、子どもは強烈な恐怖心に襲われます。死に近い意識が生まれると専門家の先生は言います。そうすると、自分では解決できないので、自分を守ってもらう必要がある。それで、幼児のような状態に自分が戻る事で親から保護される状況を作り出すのです。

不登校なら誰もがこのような状態になるわけではありません。もともと依存体質、親子関係の中で持っていた心の傷が不登校によって表に出てきたのです。決して、親の子育てが間違っていたのではなく、そういうタイプの子に起きるということです。

例えば、精神科の先生がよく言われるのは、小さい頃に親が家を空けていたりして、一人で過ごす事が多かったような子がいます。このタイプの子は自分の幼少期の寂しさを持ったまま大きくなり、不安感が強くなると、幼少期の寂しさがよみがえってくるのです。そして、その寂しさを満たしてもらうために、もう一度、幼少期に戻る。これが幼児退行だと言います。

依存状態を抜け出す方法

依存を抜け出すには2つのステップがあります。依存心を持つのは自分に自信がないからです。不登校になった事で、自分の存在価値を見い出す事ができない。だから、誰かに依存して一体化して存在しようとするわけです。失った存在価値を取り戻してあげるのが最初のステップになります。

方法は簡単です。親がしっかりと子どもの存在を認めてあげる事です。

具体的には、「お母さん、あなたを信じているからね。そのままで良いんだよ。」と言ってあげると効果的です。何か変化を要求したり、こうしなさい、こうあるべきだ、と言うのは、今の、そのままが悪いと言っているのと同じです。存在そのものをまずは認めてあげる言葉を言って、親の意志を伝えてあげる事です。何度も言う必要はありません。常に言うよりも、落ち込んでいる時に言ってあげることですね。

次のステップは、親の子どもへの依存をなくすことです。決して、突き放すということではありません。親が親として、子どもの見本になる事を意識して下さい。

子育ての中で親は子どもを自分の分身だと考えてしまう事があります。そのため、子どもが傷ついていると自分が傷ついているように感じてしまう。子どもが喜ぶと、自分も喜ぶ。親としてではなく、子どもの状況に依存している人間になってしまっています。

親が子どもの前を進み、見本となり、その姿を見せて、学ばせてあげる。そういう強い親になる必要があると気づく事で改善していきます。

今まで改善しなかったとしたら、それは子どもではなく親自身に要因があると知らなかったからだと思います。この2ステップをしっかりと実行してみてください。

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