起立性調節障害型の不登校

起立性調節障害型の不登校
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朝起きられない不登校

起立性調節障害や低血圧、昼夜逆転などを理由に朝起きる事ができない不登校の子が増えています。お昼過ぎまで起きない。病院で睡眠導入剤などの薬を処方されても、なかなか改善しない。朝起こそうとすると、そこで親子喧嘩になる。暴力を親に振るう子もでてきます。朝起きられないから、登校時間を過ぎてしまいます。それを理由にして学校へ行こうとしない。どうやって、朝起こせばいいのか改善法をお教えします。

不登校は朝起きられない病気だと思ってしまう親御さんもいます。病院で薬をもらうからです。そのまま朝起こさずにいれば、少しずつ時間がズレていきます。昼ごろ起きて、夜中を過ぎて、朝型になる昼夜逆転生活になります。規則正しい生活リズムが不登校解決にとっては重要です。

朝起きない原因

不登校の子が朝起きない原因にはいくつかあります。心療内科で受診すると、いろいろな病名をつけてもらうことになります。一方で、何も病名がつかない場合もあります。それぞれに合わせて原因をみていきましょう。

①起立性調節障害

この障害は病気ではありません。あくまでも、朝起きられない状態を指す専門用語です。起立性調節障害には、いくつかの代表的な症状があります。

立ちくらみ
めまい
腹痛
頭痛
体調不良
息切れ
動悸
失神
倦怠感
食欲不振

・・・このような症状がいくつか重なる事で起立性調節障害が起きると言われています。あくまで、起立性調節障害は朝起きられない総称なので、具体的な症状は子どもによって異なります。

起立性調節障害と診断されると、早く眠りにつくために睡眠導入剤が処方される場合が多いです。最初のうちは、それほど副作用の強い薬ではない為、飲んでも問題はないと言われています。薬に耐性がついてしまう為、飲み続けている子は少しずつ効かなくなります。薬を飲んでも変化がない場合は、お医者さん問う相談して断薬しても良いと思います。

②低血圧

昔から、朝型と夜型の人がいます。朝起きられない人は低血圧で、血圧が低いと言われて来ました。貧血になるタイプの子もそうです。朝起きるのが苦手なうえに、学校が嫌になり起きにくくなります。

ここで薬を飲んで血圧を上げる家庭もあります。血管を収縮させる薬を使うと、副作用もあるため、注意が必要です。

③低血糖

機能性低血糖と呼ばれる病気があります。朝起きられず、頭がボーとしてしまう。頭痛を伴うこともあります。さらに、甘いものばかり要求してしまい、体がだるい人などがそうです。日中も眠気が止まらず、精神状態が安定しないと言います。

この病気は、血糖値が低くなる状態です。人間は糖を分解して、エネルギー転換しています。これが上手くできないのです。勉強中に甘い物が欲しくなるのは、脳がエネルギーを求めているからなのです。

低血糖の原因は2つあります。1つは、糖の過剰摂取によってインスリンが過剰分泌されて、逆に血糖値が下がり過ぎる。2つ目は、ストレスです。ストレスによって、体内の血糖値をコントロールしている副腎に過剰な負担がかかるのです。不登校の子は後者です。

④昼夜逆転

朝起きない状態から、少しずつ昼夜逆転に発展していきます。最初は朝8時か9時ぐらいに起きていたのが、12時近くになります。その分だけ、就寝時間も4時間ほどズレてしまいます。夜11時に寝ていた子が夜中の3時まで起きてしまいます。昼間、やる事がないので、一度、昼寝を数時間してしまうと、それだけで夜寝る時間もズレていきます。

そうやって昼夜逆転がスタートしてしまうと、家族との過ごす時間帯も合わなくなっていきます。親子関係もスレ違いが増えて、口論にもなります。そして、最後は自分の部屋に引きこもる。精神状態も不安手になるのは当然です。

一番、不登校から抜け出すのが難しいのが、このタイプです。

⑤ストレス・罪悪感

ここまでの朝起きられない原因の中心が「ストレス」と「罪悪感」です。学校と合わないストレス、朝起きても学校へ行けない罪悪感もあります。さらに、親から色々言われる事のプレッシャーのストレスも加わります。そのように考えると、複数のストレスを不登校の子は受けています。

そこから、朝起きるのが嫌になっている状態に子どもはあります。通学時間に友達は学校へ向かっているのに、自分は家に居る。そこに罪悪感を持ちます。親にも迷惑をかけている事をわかっています。だからと言って、学校へ行けるわけではないです。それなら通学時間に起きていなければ、ストレスを感じません。そうやって、朝起きるのを避けていきます。

不登校の子で朝起きられない子の多くは、このタイプになります。

不登校を朝起こさせる簡単な方法

起立性調節障害、昼夜逆転、低血圧・低血糖などを理由に朝起きられない不登校の子どもを起こすには、コツがあります。原因を子どもの体調不良や病気だと決めつけてしまうと改善できません。起立性調節障害や昼夜逆転も根本原因は心因性=ストレス性の現象です。

朝起きられないから学校へ行けないわけではなく、学校へ行けないために朝起きられなくなっています。専門家の私たちと認識が180度違います。学校へ行きたくても行けないストレスが罪悪感を生み、親へ迷惑をかけている気持ち、さらには親からの登校プレッシャーによって、ストレスを避けるように、朝起きられなくなっています。

不登校の子どものストレスを少し減らしてあげることで、子どもは朝を避けなくなります。

親御さんに今すぐできることは、「親のプレッシャー」を減らしてあげることです。子どもは不登校の子に限らず、親の顔色を見て生活しています。親の望んでいる姿と違う自分に罪悪感を持っています。強い罪悪感を感じている中で、強い登校刺激がプレッシャーとなって、子どもは親からも逃げています。親のことが怖いのです。

親のプレッシャーがストレスの半分を占めています。では、どうすればいいのでしょうか?

これは「共感の会話法」を実践することで、簡単に子どものストレスを半減することができます。実際に共感の会話をやってもらったお母さんのうち、約79%が翌朝から子どもに変化が見られたと報告してくれました。起立性調節障害と診断された不登校の子どもたちの多くが、1週間以内に8時前後に起きてくるまで改善しました。あまりに劇的な変化で、驚かれる方がほとんどです。

共感の会話がうまくいかない方は、「共同作業法」で改善できます。これも方法は簡単です。例えば、子どもがやっているゲームを一緒にやるとか、本を一緒に読み話をするとか、同じ作業をやることが重要です。怖かった親が一緒に自分と活動してくれることで、安心感を持つようになります。それで朝起きられるのです。

ぜひ、実践してみてください。すぐに効果が出て、朝、起きてくれますよ。『専門家が不登校を朝起こす方法』でも詳しく解説しています。

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