スクールカウンセリングを活用して不登校は学校復帰する!
不登校が学校復帰するためにスクールカウンセリングを利用するべきです。スクールカウンセラーは不登校の子どもの気持ちや心理状態を探ってくれます。そして、学校側と保護者に的確なアドバイスをしてくれる、橋渡し役になってもらえます。上手にスクールカウンセリングを使って不登校を学校復帰させる方法をご紹介します。
スクールカウンセリングを受けても、なかなか改善しない人がいます。スクールカウンセラーに任せっきりで、カウンセリングを受ければ子どもが自分から動き出すと勘違いしている事が原因です。スクールカウンセリングの使い方を知れば、悩みも解消する事ができます。
スクールカウンセリングとは?
現在、学校では担任の先生だけでは解決できない子ども達の心の問題があります。子どもの心の問題に特化したカウンセリング(相談)で解決しようとしているのが、スクールカウンセリングです。担任の先生には、心を開かない。親御さんにも心を開かない。第三者として、子どもの話を専門家が聞いてくれる場所です。
特に、不登校の子ども達が増加したために、公立学校では、各地域の教育委員会がスクールカウンセラーを配置しています。養護教諭(保健室の先生)のように全ての学校に配属されているわけではありません。数人のスクールカウンセラーがその地域の小学校、中学校、高校を順番に回っていきます。
スクールカウンセラーについて
スクールカウンセラーには主に2つの種類に分かれます。元教育経験者と臨床心理士の先生がいらっしゃいます。スクールカウンセラー以外のカウンセリングについては、「不登校を解決してくれる優良カウンセラーの選び方」で解説しています。
元教育経験者のスクールカウンセラー
長所
多くの場合、元小学校や中学校の校長先生などがカウンセラーとして、豊かな経験をもとに子どもの状況、家庭の状況、学校の状況から判断してアドバイスをしてもらう事ができます。校長先生という立場で、保護者では分からない学校内部の細かい状況を補ってくれます。学校と保護者の間に立って、スムーズな情報交換が可能です。
短所
心理カウンセリングの経験はないので、子どものカウンセリングについては経験が少ないです。また、退職後の高齢の先生が多い為、不登校について理解が少ない場合もあります。不登校は家庭の責任だと考えている人もいます。
臨床心理士のスクールカウンセラー
臨床心理士は唯一、国が認めるカウンセリング資格です。大学院で心理学を学び、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の試験に合格した人が臨床心理士になれます。
長所
心の専門家として大学院でカウンセリング技術を磨いているので、不登校の子どもの心の中に入っていく事ができます。子どもの心がどこにあり、どこでつまづいているのかを専門的に分析して、良い方向へ向かわせてくれます。子育ての悩みがある場合、子どもの感情の見抜き方のテクニックなどを教えてもらえるので、有効です。
短所
臨床心理士の先生は学校の事については知識がありません。学校の先生との情報共有が上手にいかない事があります。そのため、学校へ戻すためのアプローチよりも、子どもの心のケア中心になってしまいがちです。
スクールカウンセリングの流れ・内容
各学校にスクールカウンセラーは配置されていますが、学校には多くの不登校の子がいます。また、不登校でない子でも心の問題を抱えている子もいます。そのため、週1~2回の限られた時間に多数の希望者がいるので、すぐにカウンセリングを受ける事ができない状況です。予約制が取られています。
子どもだけがカウンセリングを受けることもできますし、親子一緒に受ける事もできます。学校の空いている教室で行われます。スクールカウンセラー用の部屋が設置してある学校もあります。保護者だけでカウンセリングを受けることも可能です。遠慮せずに予約してみるといいです。学校の先生とは違う意見を聞く事ができます。
カウンセリングは、不登校の原因などから、現在の生活状況、考えている事、気にしている事、どうしていきたいのかを一通り聞き取ります。基本的には、カウンセラーが話すのではなく、不登校の子どもから話す事になります。カウンセリング後は、保護者と学校の先生に対して、相談内容を連絡します。子どものプライバシーに配慮しているので、安心して下さい。ここから、今後どのように学校へ戻すのかを相談していく事になります。
「今は、ゆっくり子どもを休ませてあげましょう。落ち着いたら、子どもから学校へ向かいますよ。」というアドバイスで終わる場合があるので注意が必要です。
不登校をスクールカウンセラーで解決するアプローチ法
スクールカウンセリングを利用しても、不登校が解決しない相談をたくさん受けています。これは、スクールカウンセラーの目的が「子どもの心を軽くする」ことに重点が置かれているからです。学校へ戻す事よりも、心のエネルギーを満たすことを優先しています。
そのため、学校へ戻したい保護者の思いとは違うアドバイスがされる傾向にあります。これを解決する方法をご紹介します。
新しいスクールカウンセリングのアプローチ法は、「子どもに決断させる」ことです。どういうことか説明すると、子どもの悩みや辛い気持ちを聞くのは当然ですが、最後に「今後どうしていきたいのか?どうしたらいいと思うか?」具体的に子どもに決断させる事で、学校へ向かう気持ちが出てくるようになります。子ども自身も、どうして良いの変わらずにスクールカウンセリングを受けているのです。カウンセリングの目的をはっきりさせてください。
その為には、子どもがカウンセリングを受ける前に、保護者だけがスクールカウンセラーと面談する事をお勧めします。そこで、カウンセラーに対して「子どもに今後どうしたらいいと思うのか、聞いて下さい。決断を何かさせるような方法をとってもらえないでしょうか?私の言うことはあまり聞かないので。」と言ってみるといいです。
学校復帰してもらうためのスクールカウンセリングです。目的を明確にしましょう。今までは、スクールカウンセラーに丸投げ状態ではなかったでしょうか?
結局、カウンセリングを受けても家に帰ってきたら、保護者自身が子どもに対応しなくてはいけないのです。そこでスムーズに動かす為のカウンセリング受診という位置づけにするといいでしょう。実際、私たちのアドバイスで、スクールカウンセリングの受け方を変更して、学校復帰をしている不登校ご家族が増えています。参考にしてみて下さい。